はぐれ道中~旅情編~

時の止まる場所でどっぷり浸る、懐かしさと癒しの旅路

人生と旅路(1) 選択が導く先にあるもの

月形町の円山公園から眺める樺戸道路

人生には、いつも二つの道がある。一つは、自分の欲望に従い、目先の満足を追い求める道。もう一つは、心の奥にある本当の価値観や本質に向き合う道だ。

欲望に従えば、すぐに手応えを感じるかもしれないが、その先には予想外の障害が待っていることもある。時には人間関係がこじれたり、心身が疲弊したり、調和が失われる瞬間があるだろう。

一方で、本質を追い求める道は、結果がすぐに見えるものではない。だが、それは深い内面の平和や、周囲との調和をもたらす旅になる。自分自身と向き合い、他者との共感を育むことで、人生は次第に豊かなものになっていく。

これは旅にも通じるものがある。旅路の中で、観光地の表面的な魅力だけを追い求めるのは、欲望の道に似ている。楽しさや刺激を得ることはできるが、旅の本当の価値、そしてその奥にある学びや成長を見過ごしてしまうかもしれない。確かに、旅は楽しむためのものでもあるが、それだけでは旅の深さには気づけないことが多い。

もう一つの道は、旅そのものを通じて、未知の世界や自分自身と向き合う道だ。旅を重ねることで、新たな気づきが生まれ、そこで出会った風景や人々とのふれあいが、心に深い影響を与えることがある。その旅路で感じる孤独や不安、時には自分自身との葛藤さえも、成長の一部として受け入れることができるだろう。

どちらの道を選ぶかは、その人次第だ。人生も旅も、常に選択肢があり、その選択が未来を形作る。両方の道を同時に進むことはできない。それでも、どちらを選ぶにせよ、その瞬間瞬間が人生と旅を豊かにするのだ。