はぐれ道中~旅情編~

時の止まる場所でどっぷり浸る、懐かしさと癒しの旅路

旅路の風景

旅路の風景(5)静寂の海とエゾシカの眼差しを超えて

函館から亀田半島へ向かっていくと、突如として姿を現す恵山。低標高にもかかわらず、その荒涼とした風景には、まるで時間を越えたかのような迫力がある。火山噴出物と噴気孔から立ち上る蒸気が、どこか不気味ささえ漂わせながらも、人を引きつける。 山の麓…

旅路の風景(4)笑顔を届け続ける”はっぴーディアーズ”の軌跡

長万部町のはっぴーディアーズの外観は、小学校を改装して作られたとは思えないほど明るく賑やかで、まるで道行く人を招き入れるかのようだ。 しかし、今の活気ある姿の裏には、決して平坦ではなかった道のりがある。創業初期の2〜3年は、まさに地獄のような…

旅路の風景(3)汐首橋梁に刻まれた夢の跡

旧戸井線の汐首橋梁跡に立つと、そこには時間が止まったかのような風景が広がっていた。津軽海峡を背にしながら、かつてここを列車が走る日があったはずの幻の鉄路。旧戸井線は戦前、津軽海峡防備の目的で建設され、JR五稜郭駅から旧戸井町までの約29.2kmを…

旅路の風景(2)時を越えて響く日浦洞門の風

日浦洞門ーー1929年に開通したこの素掘りトンネル群は、函館から恵山に向かう道の途中、海岸線に沿って連なっている。 トンネルを抜けると、目の前に広がるのは「道南金剛」と呼ばれる絶壁。その景色はまるで時間が止まったかのように感じさせる。海岸線に打…

旅路の風景(1)幻の橋に刻まれた戦時の影

戦時中に資材不足の中、鉄筋を使わずに建設された北海道内最大規模の十連アーチ橋、越川橋梁。11人の労働者が命を落とし、列車が一度も走ることなく廃止された幻の鉄路。この橋は現在、国の登録有形文化財として静かにその存在を語り続けています。