はぐれ道中~旅情編~

時の止まる場所でどっぷり浸る、懐かしさと癒しの旅路

人生と旅路

人生と旅路(12)絶望と希望

また選挙がはじまる。 周囲の人々の表情には、政治への熱意や希望の輝きは見られない。「俺一人が投票したところで、何も変わりはしない」。そう呟く若者たちの声が、現代日本の風景に溶け込んでいる。それが、この国の現状を写す鏡となっているのだ。 だが…

人生と旅路(11)運命の黄色いハンカチ

幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば(夕張市) 若い頃、バンドのヴォーカルをしていたことがある。 ホワイトスネイクの「Fool for Your Loving」をカバーしたとき、その冒頭の歌詞が「I was born under a bad sign, Left out in the cold」で、これを訳すと、…

人生と旅路(10)静寂の中で見つめた夜空

胆振沖地震後のブラックアウト(2018年) 小学生の頃、図書室には「世界の伝記」シリーズがずらりと並んでいた。 エジソンやライト兄弟など、こうした偉人たちによって、今では当たり前に使っている技術の礎が築き上げられたのだから、これらの物語は、まる…

人生と旅路(9)道を歩む

台湾・花蓮市の松園別館から眺める海 物質的な豊かさや経済的な成功──それを追い求めることは、誰にとっても自然な欲求だろう。俺だって、そんなものに少しでも近づけたら、と思わないわけじゃない。 だが、それが即座に幸福や精神的な充足に結びつくのかと…

人生と旅路(8)カモメの視点

小樽のカモメ 北海道を車で旅をしていると、よく峠を越える。 その時、峠の途中での景色と、頂上からの景色はまるで違う。 道中では木々の隙間からわずかに見える風景も、頂上では遥か遠くまで広がる景色が一望できる。 登れば登るほど、視界が広がり、すべ…

人生と旅路(7)善悪を超えて

香港の夜景 現代社会では、多くの人々が「善か悪か」「正しいか間違っているか」という二分法に陥りやすい。 俺はその単純さに疑問を感じている。 歴史を振り返ると、善と悪は一枚岩ではなく、混じり合い、特に戦争のような極端な状況では、各々が自分の正義…

人生と旅路(6)孤独から絆への旅

スナップ写真(大阪府守口市) 人はつい自分本位で物事を考えてしまう。エゴに囚われると、他人の感情や意見が見えなくなり、自分の利益ばかりを優先しがちだ。だが、そんな生き方は孤独を招き、不安やストレスを増やすだけだ。 自分の欲に時間を使うよりも…

人生と旅路(5)人生の終わりから見えるもの

狭心症手術・前後の写真(2023.12) 手術台の上に横たわったとき、俺は初めて、これまでの自分の人生が逆再生されていくような感覚を覚えた。 未来の目標を描こうとするとき、多くの人はいつも目の前にある損得勘定や我欲にばかり目を奪われる。 しかし、本…

人生と旅路(4) 敗北の先に見つけたもの

道道美唄富良野線(2024年8月26日 開通) 若い頃、東京への夢を捨て地元に就職したが、事務机に向かう日々が続くと、果たしてこのまま人生が終わってしまうのかという、そんな焦りばかりが考えを占めるようになっていた。 日々のルーチンに追われながらも、…

人生と旅路(3) 欠けているものを見つめる旅路

2024年9月17日、道道美唄富良野線からの夜空 旅の途中、ふと空を見上げた俺は、中秋の名月を眺めていた。月の光は、旅における無言の相棒だ。知らない土地でも、その光を見るだけで、どこか安心することができる。光に照らされた山道や海辺、風が囁くように…

人生と旅路(2)――内面と向き合う先に見つけるもの

旅路で見つけた野良猫 旅は、単なる移動ではなく、心の深い層に触れる機会でもある。たとえば、何気なく通りかかった町の静かな通りで、ふとした瞬間に自分の内側に眠る記憶が呼び覚まされることがある。初めて訪れた土地であっても、風の匂いや、遠くに見え…

人生と旅路(1) 選択が導く先にあるもの

人生には二つの道があり、欲望を追求する道と、本質に向き合う道がある。前者は一時的な満足を得るが、不調和や問題を招くことがある。後者は時間がかかるが、調和と内面の平和をもたらす。これは旅にも当てはまり、表面的な楽しさを追うか、旅を通じて学び…