長万部町のはっぴーディアーズの外観は、小学校を改装して作られたとは思えないほど明るく賑やかで、まるで道行く人を招き入れるかのようだ。
しかし、今の活気ある姿の裏には、決して平坦ではなかった道のりがある。創業初期の2〜3年は、まさに地獄のような日々だったと聞く。前身の会社から受け継がれた借金は2億円にものぼり、経営はどん底。原材料の仕入れすらままならず、従業員との関係もうまくいかず、給与も出せない状況だった。そんな苦境を乗り越えて、今や遠くからも訪れる人々が集う場所となった。
店内に足を踏み入れると、所狭しと並ぶ商品たちが目を引く。棚には、自社製品だけでなく、100km圏内のユニークな商品が並び、スーパーやコンビニでは見かけないものばかりだ。ここにしかない、特別なものを探し求める楽しさが詰まっている。
また、店内には無料のコーヒースタンドがあり、旅の途中に一息つける場所が用意されている。こうしたサービスも、訪れる人々をもてなす心遣いだろう。車の通りが減った今でも、ここには足を運びたくなる理由がある。
一度立ち寄れば、そのお店の温かさが、商品以上の何かを提供してくれる。