北海道を車で旅する時、よく立ち寄るのは「きのこ王国」だ。
大滝と二木の2つの拠点にその名を馳せるこの場所は、旅人にとってはまさにオアシスのような存在だ。
広大な駐車場には、いつもキャンピングカーやバイクを駆る「ミツバチ族」が集まっている。その光景を目にすると、なぜか安心感が湧き上がる。
店内に入り、まず目指すのは「きのこたっぷりの味噌汁」。
しめじ、なめこ、しいたけが惜しみなく入ったこの味噌汁は、まさに食べる味噌汁だ。
どっしりとした具材の豊かさに、箸が止まらなくなる。
一杯の味噌汁を啜りながら、ふと感じる。
旅の途中に必要なのは、こうした瞬間なのかもしれない。きのこの旨味が体に染み渡ると、また次の目的地が待っている気がしてくる。
きのこ汁で一息ついたら、エンジンをかけ、再び旅路が続いていくのだ。